• Home
  • スタッフブログ
  • 持ち家と賃貸はどちらがいい?メリット・デメリットや年代別で持ち家と賃貸を比較!

スタッフブログ

Blog

2021/12/08

持ち家と賃貸はどちらがいい?メリット・デメリットや年代別で持ち家と賃貸を比較!

住まい選びのコツ!

新しい住まいを検討するとき、「賃貸住宅を選ぶか、それとも持ち家を買うか」で迷われている方も多いのではないでしょうか。
 
賃貸住宅なら毎月家賃の支払いが生じますし、持ち家ならキャッシュで購入しなければ住宅ローンの支払いが生じます。長期的に見ると、どちらの方が得策なのでしょうか?
 
そこで、賃貸住宅と持ち家のメリット・デメリットやそれぞれの住居費を比べました。年代別の住まいの考え方についても紹介します。
 
 
住まいの選択肢:賃貸住宅
 
賃貸住宅の魅力は、初期費用を抑えて新しい住まいに引っ越せることが挙げられます。その一方で、家賃の支払いが半永久的に続くというデメリットもあります。賃貸住宅のメリットとデメリットについてみていきましょう。
 
賃貸住宅のメリット
 
賃貸住宅のメリットの一つが、「住宅購入費用がかからない」ことです。持ち家を購入するときは数百万円もの頭金や諸費用などを準備しなければなりませんが、賃貸住宅であれば敷金・礼金・仲介手数料など、家賃の3カ月分くらいで新しい家に引っ越せます。
 
比較的に低額で住み替えができるので、「ライフスタイルに合わせて引っ越せる」ことも賃貸を選ぶメリットです。転勤や転職による住み替えも、結婚や出産といった家族構成の変化にあわせた住み替えも、持ち家と比べれば容易にできます。近隣トラブルに巻き込まれたり、隣地に高い建物ができるなど住環境が悪くなったりした場合でも、新しい賃貸住宅に引っ越すことで解決するでしょう。
 
また、「住まいにかかるランニングコストを抑えられる」点も、賃貸住宅の魅力です。所有者はオーナーですから、備え付けの設備が壊れたり、災害などで建物の一部が損壊したりしても、入居者に負担が生じることは原則ありません。固定資産税や都市計画税といった税金もオーナーが支払います。
 
賃貸住宅のデメリット
 
賃貸住宅のデメリットは、「家賃の支払いが一生続く」こと。持ち家であれば、住宅ローンを完済すれば住居費を抑えられますが、賃貸住宅だと半永久的に家賃の支払いが続きます。先ほども述べたように賃貸住宅の所有者はオーナーですから、家賃をいくら支払っても住まいが自分の資産になることはありません。
 
自分の資産ではないため、「勝手にリフォームができない」ことも注意点の一つです。リフォームといっても、壁紙を変える、備え付けの照明を変えるといった小さなことでもオーナーの許可がなければできませんし、釘を打って壁に穴を開けるようなことをすれば退去時に原状回復費を求められることもあります。
 
近年は、資産整理を目的とした高齢の方が、賃貸住宅を求めるケースが増えています。こうした高齢者の場合、「安定した収入がないと借りられない」というリスクも認識しておきたいポイントです。賃貸契約をする際に、オーナーは入居希望者に支払能力があるかも審査します。年金以外に収入がない方だと、収入に不安があるとみなされ入居を拒否される場合もありますので、最終的な安住の地を賃貸住宅と決めている方は、定年退職前に契約されることをおすすめします。
 
 
住まいの選択肢:持ち家
 
持ち家を購入するメリットは、賃貸住宅では味わえない満足感や社会的な信用を得られること。そんなステータス感を得るには多額の費用が必要ですから、資金計画を立てしっかり準備することが大切です。持ち家のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
 
持ち家のメリット
 
当然のことながら、持ち家の所有者は自分自身です。つまり、「自分が好きなように作れる・使える」ことが持ち家の魅力の一つでしょう。注文住宅であれば、設計、デザイン、間取り、建材、設備なども自分たちのライフスタイルにあわせて選べます。将来的にリフォームをする際にも、法律や条例などに遵守する範囲であれば、誰の許可を得ることなく自由に増改築できます。
 
持ち家を購入するとき、多くの方が住宅ローンを利用されますが、「住宅ローンには完済がある」ことも賃貸住宅と比べたときのメリットといえます。賃貸住宅の家賃は半永久的に続くものに対し、住宅ローンは支払期限が決まっています。
 
ローンを完済すれば完全に自分の所有物になりますし、その時期が早いほど老後の貯蓄に回せる余裕も生まれます。こうした点から、「老後の安心感がある」ことも持ち家の魅力でしょう。
 
このほか、子や孫に財産として残すことも可能ですし、何らかの事情で売却したり、賃貸や民泊など自由に活用したりできる点も、持ち家ならではのメリットです。
 
持ち家のデメリット
 
持ち家を購入するには、「多額の初期費用が必要」です。住宅ローンを利用して購入する場合でも、建物価格の2割ほどの頭金を自己資金で用意するのが一般的です。建物価格以外にも、登録免許税や印紙税、不動産取得税といった諸費用も必要なため、賃貸住宅と比べると自己資金を多く準備しなければなりません。
 
さらに、住み始めてからの「ランニングコストが賃貸よりも高い」こともデメリットの一つ。毎年の固定資産税や都市計画税の納税に加え、エアコンや給湯器などが壊れた場合も、大地震や風水害で建物の一部が損壊した場合も、自分で修繕しなければなりませんし、場合によっては多額の費用がかかるでしょう。こうしたときのために火災保険がありますが、これも賃貸住宅なら家財のみで済むのに対し、持ち家だと建物と家財の両方に加入しなければ、満足の保障が受けられません。
 
また、持ち家であれば売却も可能ですが、「売却するまでに時間がかかる」ことが注意したいポイントです。とりわけ注文住宅の場合は、同じ嗜好の購入希望者が見つかりにくく、場合によっては買い手がつかないこともあります。価格を下げるにしても、住宅ローンの残債を下回ると抵当権を外せず売却できないため、慎重に決断する必要があります。
 
 
賃貸と持ち家、一生にかかる費用を比較
 
「持ち家を購入して住宅ローンを払うのであれば、賃貸住宅にそのまま住み続けて家賃を払った方が安いのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。実際のところ、どちらの方が安くなるのでしょうか。ここで、長期的な視点でシミュレーションをしてみましょう。
 
モデルケースとして「30歳の既婚者で未就学の子どもが一人いる方」が、「80歳になるまでの50年間にかかる住居費」を、賃貸住宅と持ち家で比較しました。
 
賃貸住宅に50年間住み続けた場合の住居費
 
家族構成やライフスタイルの変化に合わせて容易に住み替えられるのが、賃貸住宅のメリットです。そこで、モデルケースでは以下のタイミングで賃貸住宅を移り住むことにします。
 
【1回目】30歳(子どもが幼稚園に入園するタイミング)
【2回目】40歳(子どもが中学校に入学するタイミング)
【3回目】55歳(子どもが結婚して独立するタイミング)
 
間取りは、手狭になりがちな【1回目】と【2回目】が3LDKタイプ、【3回目】は2LDKタイプのマンションを選択します。
 
ちなみに、大手不動産ポータルサイトによると宮城県仙台市の家賃相場は、3LDKタイプが9万6,800円、2LDKタイプが8万100円です。家賃は、この価格が50年続くものとします。
 
また、管理費が月額3,000円、駐車場代が月額1万円とします。
 
このほか、賃貸住宅では入居時に敷金と礼金、仲介手数料がかかりますし、2年に1度で更新料が必要です。ここでは、入居時には家賃の3ヵ月分の費用、更新料は1ヵ月分としてシミュレーションします。
 
これら条件をもとに、賃貸住宅に50年間住み続けた場合の住居費の合計額は以下の通りです。
 
・家賃:5,307万円
・管理費:180万円
・駐車場代:600万円
・入居時の費用:82.11万円
・更新料:291.05万円
 
賃貸のトータル費用:6,460.16万円
 
※上記には、引っ越し代や家財の火災保険料、原状回復費用などは含みません。
 
参考:
アットホーム
https://www.athome.co.jp/chintai/mansion/souba/miyagi/city/
 
 
持ち家に50年間住み続けた場合の住居費
 
持ち家は、4LDKの戸建住宅で考えてみましょう。
 
大手不動産ポータルサイトによると、宮城県仙台市の戸建住宅(4LDK)の相場は、約3,261万円です。販売価格はこちらを参考に、住宅ローン(フラット35)を利用して購入することにします。
 
住宅ローンは固定金利で、金利は2021年8月現在の1.28%を適用。借入期間は35年です。なお、頭金として500万円を用意することにします。
 
このほか、諸費用として物件価格の5%、不動産取得税と固定資産税も含めます。
 
同じ家で長年住み続けるには、設備交換やリフォームも必要になるでしょう。ここでは仮定として、設備交換とリフォーム費用をあわせて1,000万円かかるものとします。
 
これら条件をもとに、持ち家に50年間住み続けた場合の住居費をシミュレーションしてみましょう。
 
・頭金:500万円
・住宅ローン返済額:3,427万円
・諸費用:163.05万円
・不動産取得税:30万円
・固定資産税:500万円(年10万円と仮定)
・火災保険:50万円(10年で10万円と仮定)
・修繕・リフォーム:1,000万円
 
持ち家のトータル費用:5,670.05万円
 
賃貸のトータル費用が約6,460万円ですから、持ち家の方が800万円近くも安いことがわかります。
 
参考:
アットホーム
https://www.athome.co.jp/kodate/souba/fukushima/koriyama-city/
フラット35(ローンシミュレーション)
https://www.flat35.com/simulation/simu_01.html
 
 
年代別に見る賃貸と持ち家のおすすめ度
 
住まいに対する考え方は、年代によって変わるものです。
 
たとえば20代の場合、転勤や転職で引っ越す予定が出てくる場合がありますし、結婚したり子どもが生まれたりすれば広めの家に移り住むこともあるでしょう。20代は住環境が変化しやすい年代ですから、賃貸の方が適しているといえます。
 
結婚して子どもが就学するようになる30代から40代の方であれば、住む場所を固めたいと考える年代です。持ち家を購入される多くの方が、子どもが小学校に入学するタイミングで決断されています。収入も増えるでしょうが、教育費などの支出も増える年代ですから、住宅ローンを利用する場合には無理のない返済プランを立てることが大切です。賃貸住宅の場合も、無理のない家賃の物件を選びましょう。
 
子どもが独立し、夫婦二人の生活が始まる50代の方であれば、コンパクトでバリアフリーに配慮した住まいを選ぶのがポイント。持ち家なら、上下移動のない平屋でも良いかもしれません。住宅ローンの借入期間が短いので、頭金を多めに確保することも大切です。賃貸住宅を選ぶ場合は、できるだけ定年退職前に決めましょう。
 
 
まとめ
 
この記事では、賃貸住宅と持ち家のそれぞれにかかるトータル住居費を比較しましたが、住まいを選ぶポイントは費用だけではありません。ライフスタイルや考え方は人それぞれ異なりますし、年代や立場によっても変わることがあるでしょう。
 
賃貸住宅と持ち家のメリット・デメリットを比べながら、自分や家族に適した住まいのかたちを選ぶことが大切です。