• Home
  • スタッフブログ
  • 住宅ローン金利タイプとは?タイプごとの借り入れ方法・注意点まとめ

スタッフブログ

Blog

2021/12/03

住宅ローン金利タイプとは?タイプごとの借り入れ方法・注意点まとめ

住まい選びのコツ!

住宅ローンは、金融機関をはじめさまざまな機関から、実に多くの商品が提供されています。それぞれ金利も異なりますし、契約内容も千差万別ですから、どれを選べば良いか迷われている方も少なくないでしょう。
 
ここでは、市場で提供されている住宅ローンを、「金利タイプ」「提供している機関」「契約内容」でわけて、それぞれの特徴を解説します。自分に適した住宅ローンを選択する上で、参考になるポイントも紹介しましょう。
 
 
住宅ローンの金利タイプにはどんなタイプがあるのか?
 
住宅ローンを選ぶ際、「金利」に注目されている方は多いと思います。返済負担を少しでも抑えるには、できるだけ金利の低い商品を利用することが住宅ローン選びの鉄則です。
 
ただし、低金利が続く現状では将来大きく上昇する可能性もあります。今の金利だけで判断せず、慎重に選ぶことが重要です。
 
住宅ローンの金利タイプには、完済時まで同じ金利の「全期間固定型」、市場金利の変動に合わせて変動する「変動金利型」、そして途中から金利タイプを選べる「固定期間選択型」という3つのタイプに分けられます。それぞれにメリットとデメリットがありますから、特徴を把握した上で選択しましょう。
 
全期間固定型のメリット・デメリット
 
文字通り、完済するまで金利が変わらない住宅ローンです。市場金利がどれだけ上昇しても返済額は増えません。トータルの返済額は契約時に確定しますから、月々の返済額も契約時に決まります。このため、将来の資金計画を立てやすいことが全期間固定型を選ぶメリットです。
 
一方、ほかのタイプと比べて金利がもっとも高いことが全期間固定型のデメリット。完済時まで現在の低金利の状況が続くと、トータルの返済額はもっとも多くなります。
 
全期間固定型の住宅ローンは、「毎月の返済額を変えたくない」「金利上昇リスクを避けたい」という方に適したタイプといえます。
 
変動金利型のメリット・デメリット
 
市場金利に合わせて、住宅ローンの金利も変わるのが変動金利型の商品です。ただし、リアルタイムで上下するのではなく、5年ごとに返済額を見直すのが一般的です。
 
また、金利が改定された場合、返済額は1.25倍以内にするというルールがあります。たとえば、改定前の毎月の返済額が10万円だった場合、市場金利が極端に上昇しても、改定後は12.5万円までに抑えるしくみになっています。
 
変動金利型の一番のメリットは、3種類のなかでもっとも金利が低いこと。完済時まで現在の低金利の状況が続けば、トータルの返済額はもっとも少なくなります。
 
デメリットは、金利上昇リスクがあること。そのため、トータルの返済額は完済しないとわかりません。
 
「これから収入が増える見込みがある人」「借入額が少ない人」には、変動金利型の住宅ローンが向いているでしょう。
 
固定期間選択型のメリット・デメリット
 
固定期間選択型とは、契約から一定期間は固定金利で、その期間が終わると固定金利か変動金利かを契約者が選べる住宅ローンのことです。固定金利の期間は商品によって異なり、短期のものだと1~2年、長いものだと10年くらい続きます。固定期間が短いほど、金利は低く設定されているのも固定期間選択型の特徴です。
 
将来の金利は誰にも予測できません。だからこそ、「そのときの金利を見て選択したい」と考える人には適した商品といえます。予想が当たればトータル返済額を減らせる可能性がありますが、選択を誤ると返済額が大きく増えるリスクもあるのが注意点です。
 
また、固定期間選択型には変動金利タイプのように1.25倍以内にするというルールはありません。市場金利が大幅に上昇すれば、返済額も大きく増える可能性がありますから、慎重に選びたいタイプといえます。
 
 
住宅ローンの借入先の選択肢
 
住宅ローンの借入先といえば、銀行などの民間の金融機関が真っ先に連想されるでしょう。実は、民間の金融機関だけでなく公的機関からも住宅ローンは提供されています。それぞれの商品をよく比べた上で選ぶことが、住宅ローンをお得に使うポイントです。
 
代表的な借入先と、それぞれの特徴をお伝えしましょう。
 
民間の金融機関
 
民間の金融機関といっても、「メガバンク」もあれば「地方銀行や信用金庫」、最近多くなっている「ネット銀行(ネットバンク)」など、実に多くの機関があります。どこも同じようにみえるかもしれませんが、それぞれには特徴があります。
 
●メガバンクの特徴
メガバンクは、独自商品を展開するなど住宅ローンの種類が豊富なことが特徴の一つ。自分に適した商品を選びやすくなります。そのメガバンクで、住宅ローン以外のサービスを利用している方には、金利が優遇されるなどサービスが充実している点も魅力でしょう。
 
一方、審査が厳しい傾向があるのもメガバンクの特徴です。とくに、自営業者やフリーランスなど、収入が不安定な方は厳しいといわれます。
 
●地方銀行・信用金庫の特徴
メガバンクほど審査が厳しくないといわれるのが、地方銀行や信用金庫です。実際に、メガバンクでは審査に落ちた人が地方銀行または信用金庫で借り入れできたというケースも、多く見られます。
 
柔軟な対応力も地方銀行・信用金庫を利用するメリット。「土地代や着工金に当てるために、支払いタイミングをわけて融資して欲しい」といった相談にも、フレキシブルに応じてくれるところもあります。
 
商品数はメガバンクよりも少ないですが、不動産会社や施工会社などと提携した商品を展開しているところも。こうした商品は、申し込み手続きが簡素化されており審査スピードが早いことが、利用するメリットです。
 
なお、全体的に金利が高いこと、繰り上げ返済などの手数料が高いことも、地方銀行や信用金庫の特徴でもあります。
 
●ネット銀行(ネットバンク)の特徴
ネット銀行の一番の特徴は、金利の低さにあるでしょう。実店舗を持たず、インターネット上で送金や振込を行うなど、地代や人件費を抑える工夫により、低金利の商品を実現しています。
 
利用者にとっても、店舗に行く手間を省けることや、深夜・休日などでも利用できるといった点でメリットがあります。
 
一方で、店舗がないことから行員と相談したいことがあっても気軽にできない点が、不都合に感じる方もいらっしゃるかもしれません。たとえば、窓口があれば提出書類の不備をその場で指摘してもらえますが、ネット銀行は基本的に郵送のため不備があると書類の出し戻しに時間がかかります。また、対面ではないことから、メガバンクと同様に審査が厳しい傾向があるようです。
 
フラット35
 
独立行政法人の住宅金融支援機構が、民間の金融機関に委託して提供している住宅ローンです。
 
審査は比較的に厳しくないといわれ、勤続年数は問わないことから転職や起業したばかりの方でも利用しやすいのが特徴です。また、民間の金融機関では必要になることが多い保証料は無料、繰り上げ返済の手数料も無料など、ランニングコストも抑えられる点も魅力でしょう。
 
なお、フラット35の住宅ローンは、すべて全期間固定型のみです。変動金利型よりも金利が高いため、トータルの返済額が多くなる可能性があります。
 
財形住宅融資
 
住宅金融支援機構と財形住宅金融株式会社が提供する住宅ローンです。企業の福利厚生などで設けられており、財形貯蓄を1年以上続け貯蓄残高が50万円以上ある人が利用できます。
 
固定金利タイプですが、銀行よりも金利の低いことが特徴の一つ。ただし、5年ごとに見直されるため上昇リスクはあります。
 
なお、融資額は最高4,000万円ですが、財形貯蓄の10倍以内と定められています。
 
自治体の融資
 
都道府県や市町村などの自治体でも、住宅ローンに似た支援を行っているところがあります。自治体から直接融資する支援もあれば、指定された金融機関で借り入れると金利支払い分の一部を支援してくれるといった優遇処置を展開するところもあります。
 
融資条件は、その自治体に一定期間以上の居住または勤務をされている方など、自治体によって異なりますから、気になる方は確認されてはいかがでしょうか。
 
 
住宅ローンの借り入れ方法の種類と注意点
 
住宅ローンの契約内容も、商品によって異なる場合があります。たとえば、共働き夫婦などが二人で契約する「ペアローン」のような商品もありますし、「連帯債務」「連帯保証」のように一つの住宅ローンを二人で借り入れするタイプもあります。
 
契約内容の違いについても、確認しておきましょう。
 
ペアローンの特徴
 
ペアローンとは、夫婦で別々の住宅ローンを契約して利用する商品のことです。主に、夫婦どちらの収入だけでは借入可能額が少ないため、二人で契約することによって借入可能額を増やしたいというケースで利用されます。
 
契約が二つになるため手数料や諸費用が2倍になりますが、住宅ローン控除は二人とも受けられますから節税効果が期待できる一面もあります。
 
ペアローンを利用する注意点は、どちらかの収入が減ったりなくなったりしても、返済額は変わらないこと。産休や育休で妻の収入がなくなると夫の負担が重くなる場合がありますから、収支計画をしっかり立てることが求められます。
 
連帯債務の特徴
 
一つの住宅ローンを二人で利用できる契約方法で、主に夫が契約者、妻が連帯債務者となって契約することが多いようです。
 
ペアローンと同様に、収入を合算できるので借入可能額を増やせますし、住宅ローン控除も二人とも適用されます。
 
ペアローンとの違いは、契約は一つですから諸費用を抑えられることです。
 
なお、提供している金融機関は少ないこと、連帯債務者が団体信用生命保険に加入できない商品もあることが、利用する際の注意点です。
 
連帯保証の特徴
 
連帯保証も、一つの住宅ローンを二人で利用できる契約方法です。主に夫が契約者、妻が連帯保証人となって契約することが多いようです。
 
こちらも収入合算はできますが、住宅ローン控除は契約者のみで、連帯保証人には適用されません。また、団体信用生命保険も連帯保証人は加入できないという点も特徴です。
 
 
まとめ
 
「住宅ローンは商品数が多すぎて、いちいち選ぶのが面倒くさい」と、思われている方は少なくないでしょう。しかし、自分に適した商品を選ばないとトータルの返済額にも影響を与えますし、場合によっては返済計画が狂って将来の負担が重くなる可能性もあります。
 
住宅ローン利用の基本は、無理のない返済計画を立てること。そのためには借入額だけでなく、自分の返済計画に適した住宅ローンを選ぶことも大切です。