• Home
  • スタッフブログ
  • 一戸建ては住宅のメンテナンスが必要? メンテナンスの必要な時期とは

スタッフブログ

Blog

2021/12/01

一戸建ては住宅のメンテナンスが必要? メンテナンスの必要な時期とは

住まい選びのコツ!

マイホームに安心して長く住み続けるには、適切なメンテナンスを適切な時期に行うことが大切です。
 
どれだけ耐久性のある建材や設備を使った家でも、経年劣化により修繕や取り換えが必要になるときが必ずやってきます。そのタイミングを見逃さずメンテンナンスをしっかり行っていれば、古くなっても素敵な家を維持しやすいのです。
 
今回は、戸建住宅のメンテナンスについて、「いつ、どこを修繕するか」を具体的に解説していきます。
 
 
メンテナンスが必要な箇所と周期は?
 
メンテナンスが必要な時期は、場所や使用する建材、設備の耐久性などによって異なります。そのため、定期的に点検をおこない修繕の有無を判断することが大切です。
 
以下に、メンテナンスが必要な箇所と修繕や取り換えの目安の時期について記載しますが、条件によってはこれより早まることもありますので、参考までにご覧ください。
 
外壁
 
・モルタル/窯業系サイディング:10~20年
・ガルバリウム鋼板:20~30年
・目地(シーリング):5~10年
 
外壁は、太陽光や風雨など過酷な環境にさらされる箇所ですから、定期的なメンテナンスが重要です。万一、外壁にヒビや穴が生じていた場合、そこから雨水が染み込み内部の構造を腐朽させ、建物全体の耐久性を弱める可能性があります。
 
目視による検査や、こまめな清掃を通して、異常があればリフォーム業者と相談しましょう。
 
屋根
 
・トタン:10~20年
・スレート:20~25年
・ガルバリウム鋼板:20~30年
・瓦:30~50年
・雨樋:20年(交換)
・防水工事:10年
 
屋根は、勾配や形状、素材などにもよりますが、築年数が10年を過ぎると雨漏りが生じやすくなります。いずれの素材も、築10年を目途に点検を行って、修繕箇所がないかを確認すると安心です。トタンやスレートなどは、10年ごとに塗装を施すことによって長持ちさせられる場合があります。
 
比較的に長持ちするのが瓦です。ただ、一部が割れたり瓦を留める漆喰が崩れたりすることもありますので、10年を目途に点検することをおすすめします。
 
内装
 
・壁紙:10年
・床:25年
・畳:20~30年
・玄関・窓まわり:20~30年
 
生活する中で汚れや傷が付きやすい内装。特に壁紙は、気付かないうちに汚れたりはがれたりする場合もあるでしょう。壁紙の汚れは、アンモニアを含んだ専用洗剤で落とせる場合がありますし、はがれにはホームセンターなどで売られている修繕グッズで処置することも可能です。
 
畳は10年を目途に表替えをし、20~30年で新しいものに変えると良いでしょう。
 
設備・その他
 
・水まわり(浴室・洗面所・キッチン・トイレ):20~30年
・給湯器:10~20年
・給排水設備: 20~30年
・防蟻処理(シロアリ対策):5年
 
キッチンや浴室などの水まわり設備は、20~30年も経つと使い勝手が悪く感じるようになります。給湯器や給排水設備は10年を目途に点検し、20年が過ぎたら新しいものへの交換を検討しましょう。
 
木造住宅の場合、基礎の部分は定期的に点検したい箇所です。シロアリの被害を受けていると家の耐久性に影響を与えますので、こまめにチェックすることが家を長持ちさせるポイントです。
 
 
時期別で見る、注意すべき修繕箇所
 
次に、修繕や取り換えが必要な箇所を、建物の築年数から見ていきましょう。
 
築5~10年のメンテナンスポイント
 
築5~10年くらいで大きな修繕が必要になることはありませんが、後々にかかる修繕費用を抑えるうえで対策をしていく時期といえます。
 
たとえば外壁の場合、外壁塗装に使われる塗料のメーカー保証が5~10年としている商品が多く、塗り替えの推奨時期といえます。なお、塗料のグレードによっても保証期間や対応年数が異なり、アクリルだと5~7年、ウレタンは8~10年、シリコンは12~15年くらいが塗り替え時期の目安です。
 
このほか、サイディングの継ぎ目に施したシーリングも、10年前後でひび割れが生じることがあります。こまめに修繕することで、後々に大掛かりな工事を避けられるケースもあるので、定期的にチェックしましょう。
 
築10~15年のメンテナンスポイント
 
新築住宅の場合、10年の住宅瑕疵担保責任保険が付きますが、この期限が切れるころになると、建物に何らかの損傷が生じやすくなります。屋根の雨漏りなども10年を過ぎると増えてきますし、外壁のひび割れやタイルのはがれ、シーリングの劣化、設備の故障なども出やすい時期です。施工会社によっては10年目に建物の総点検をしてくれるところもありますから、全体を見直す時期ともいえます。
 
日焼けした壁紙の張り替えや畳の表替えといった内装の見直しタイミングも、この時期です。
 
築15~20年のメンテナンスポイント
 
15年を超えると、給湯器の故障や給排水管の漏れなど、設備の劣化が目立ちやすくなります。トタン屋根だと、状況によっては塗装での対応が難しく、葺き替えが必要になるケースもあるでしょう。
 
内外装の修繕や設備の交換を一度に行うと多額の費用が必要になりますから、いつ、どこを修繕するかといった計画が必要になってくる時期でもあります。
 
築20~30年のメンテナンスポイント
 
減価償却費の計算に用いる木造住宅の法定耐用年数は22年です。20年を超えた木造住宅には、あらゆる箇所にほころびが生じており、大掛かりなリフォームを検討する時期ともいえます。
 
モルタルや窯業系のサイディング外壁なら新しいサイディングを増したり張り替えたりする必要が出てきますし、トタンやスレートの屋根も葺き替えが必要になる場合もあるでしょう。
 
水まわり設備の交換も検討したい時期です。キッチン本体、トイレの便器、洗面化粧台、ユニットバスなど、使い勝手が悪くなったり故障や破損が生じたりしやすくなります。また、給排水設備も配管からの水漏れや詰まりといった症状が起きやすく、漏水などの被害が出る可能性もあります。
 
大掛かりなリフォームやリノベーション工事をおこなう場合、数百万円から数千万円の費用が必要です。いずれは必要なこととはいえ、こまめにメンテナンスを行っていれば、修繕のタイミングを先延ばしすることも可能です。
 
 
適切な時期にメンテナンスをすることが大切
 
これまで紹介した通り、修繕や交換が必要になる時期は、建材の材質や場所、設備などによって異なります。そのため家のメンテナンスは、必要な時期に必要な箇所ごとに実施するのが大切です。
 
「まとめてリフォームすれば良い」と考えている方もいらっしゃいますが、定期的にメンテナンスを実施しないと、思った以上に腐食が進んで修繕費用が膨らんでしまう可能性もあります。必要なときに必要なメンテナンスを実施することで、余計な工事費用を抑えたり、修繕の時期を先延ばししたりすることにつながるのです。
 
もちろん、修繕時期の重なるメンテナンスは同時に実施することで工事費用を抑えられる場合もあります。たとえば、外壁や屋根を修繕するときは建物の周りに足場を組む作業が生じますが、この作業だけでも数十万円もしますから、別々よりも同時に実施することでコスト削減につながります。
 
いずれにせよ、「いつ、どこのメンテナンスが必要か」という時期を把握し、計画を立てておくことが大切なのです。
 
 
メンテナンス費用の積み立ても考えておく
 
分譲マンションには、「修繕積立金」という仕組みがあります。外壁や屋根などの共用部分は、いずれ大規模修繕工事が必要になります。その費用を、修繕積立金というかたちで毎月徴収しておき、来るべき工事の費用に当てる仕組みです。
 
これと同じように、一戸建ての場合もメンテナンス費用の積み立てが必要ではないでしょうか。一戸建ての場合は、内外装の修繕も設備交換も、すべて自分で対応しなければなりません。大掛かりなリフォームだと1,000万円以上かかることもありますから、新築に住み始めたらメンテナンス費用のための口座を設けて備えるのも一手です。
 
メンテナンスやリフォームにかける費用は、自分で決めるものですが、長く住み続けるためにも余裕を持って計画することで将来の安心につながるでしょう。
 
 
住宅を長くもたせるための対策
 
日々のメンテナンスが、住まいの寿命を延ばすことにつながるのは、これまで紹介してきたとおりです。
 
外壁の場合、目視による確認や定期的な清掃により異常があれば早めに対処することで、将来のリフォーム費用を抑えられるケースもあります。内装の壁紙も、汚れやはがれがあれば都度、清掃や修繕をしていくことで貼り替えのタイミングを延ばせることもあるでしょう。このように、点検や清掃をこまめに実施すれば、安心して過ごせる期間を延ばせるだけでなく、トータルの住居費を抑えることにもつながります。
 
目に見える場所であれば自分でも対処できますが、基礎や構造部分といった目に見えない箇所の確認も大切です。とりわけ木造住宅は、シロアリ対策が重要なポイント。定期的に防蟻処理を実施することで被害を最小限に抑えられ、建物の耐久性を長く保つことにつながります。
 
シロアリが心配な方なら、基礎のコンクリートを高くして侵入しにくい構造にするのも一手です。その場合、建築コストが高くなったり固定資産税などが増えたりすることもありますので、施工会社と一緒に検討する必要があります。
 
 
まとめ
 
最近の一戸建ては木造でも長く住めるよう、さまざまな工夫や技術開発が進んでいます。住み始めてからのメンテナンスによっては、長期優良住宅でなくとも50年以上住み続けられる耐久性のある家も増えていますし、逆に定期的なメンテナンスを怠ると優良住宅でも寿命が短くなる場合もあります。
 
適切なメンテナンスを適切な時期に実施することで、快適かつ安心して暮らせる住空間を長く保てます。新しい家に引っ越したら、いつ、どのようなメンテナンスが必要になるかを確認して、予算も含めてしっかり計画を立てるようにしましょう。